まず/つぎボードで、次にすることを見せる

この記事は、公開されている資料をもとに編集部がまとめたもので、専門家の監修は受けていません。根拠にした資料は記事の最後の「出典」に載せています。下書きの作成に AI を使い、出典との照合は人が行っています(編集方針)。

「まず」に今すること、「つぎ」にその後のこと(できれば好きなこと)を、絵や写真のカードで並べて見せます。

「もう少し遊びたい」「次に何をするのかわからない」。切り替えの場面でつまずくのは、子どもにとって自然なことです。まず/つぎボードは、「今やること」と「その後のこと」を目に見える形で並べて、次の見通しを伝えるための道具です[1]。

写真や絵で活動を伝える支援は、自閉症のある子どもを対象にした研究で根拠のある実践とされ[4]、日本の学校向けの手引きでも、絵カードや写真で見通しをもてるようにすることが大切だとされています[5]。ただし、まず/つぎボードだけの効果を確かめた研究は見つけられませんでした。お子さんの様子を見ながら、合うかどうかを試してみてください。

前もって知らせるだけでは、切り替えのぐずりが減らないこともあります[6]。うまくいかないときは、下の「合わないときは」も参考にしてください。

用意するもの・時間の目安

試し方

  1. 子どもにわかりやすい表し方を選ぶ。実物、写真、絵、文字のうち、その子が見てわかるものにする[3]

    幼い子どもには、その場で撮った写真がわかりやすいことがあります

  2. 「まず」に今やってほしいこと、「つぎ」にその後のことを置く。はじめは「つぎ」に、子どもの好きな活動を置く[2]
  3. ボードを子どもに見せて、カードを指さしながら「まず○○、つぎ△△」と短く伝える
  4. 「まず」が終わったら、カードに「できた」の印をつけるか裏返して、すぐに「つぎ」へ移る。できたことをほめる[2]

    約束した「つぎ」に、すぐ移れる場面で使うのがこつです

  5. 慣れてきたら、使う場面を少しずつ広げ、声かけや手助けは少しずつ減らしていく[3]

止める・変える目安

合わないときは

気をつけること

使える無料ツール

出典

  1. まず/つぎボードは、2つの出来事を順番に並べて「次に何があるか」をわかりやすくする視覚支援の一つとして、実践資料で紹介されている

    • Sam, A.、AFIRM Team. Visual Supports (EBP Brief Packet, Updated 2024). UNC Frank Porter Graham Child Development Institute, AFIRM, 2024. 該当箇所:p.12「Types of Visual Supports > Visual Schedules」、p.33 用語集/専門家の合意・解説/この内容を直接述べている/参照日 2026-10-22注:自閉症のある0〜22歳を対象にした実践ガイド
    • Using Visuals to Support Children in the Early Learning Environment. National Center for Pyramid Model Innovations(米国教育省 特殊教育プログラム局の資金による), 2025-06-04. 該当箇所:p.3「First/Then Boards」/公的機関の情報/この内容を直接述べている/参照日 2026-10-22注:保育・幼児教育の場の子ども全般を対象にした手引きで、研究の引用はない
  2. 使いみちとして、活動の切り替えを助ける、手順を小分けにする、気の進まないことの後に好きなことがあると示す、が挙げられており、「つぎ」には好きな活動を置き、「まず」が終わったら印をつけてすぐに「つぎ」へ移ることが勧められている

    • Using Visuals to Support Children in the Early Learning Environment. National Center for Pyramid Model Innovations(米国教育省 特殊教育プログラム局の資金による), 2025-06-04. 該当箇所:p.3「First/Then Boards」、p.4「Making a First/Then Board」「How to Use」/公的機関の情報/この内容を直接述べている/参照日 2026-10-22
    • Kinsman, A.. First-Then Board - An Overview. Vanderbilt Kennedy Center TRIAD, 2023. 該当箇所:p.1/公的機関の情報/この内容を直接述べている/参照日 2026-10-22注:養育者向けのヒントシート。効果の研究ではなく使い方の説明
  3. 視覚支援の表し方は、実物・写真・絵・文字から子どもに合わせて選び、使い方を教えたうえで手助けをできるだけ減らし、どの場面でも一貫して使うことが勧められている

    • Sam, A.、AFIRM Team. Visual Supports (EBP Brief Packet, Updated 2024). UNC Frank Porter Graham Child Development Institute, AFIRM, 2024. 該当箇所:p.21「Step 1」、p.22「Step 2: Using VS」/専門家の合意・解説/この内容を直接述べている/参照日 2026-10-22
  4. 写真や絵などで活動や日課を伝える「視覚支援」は、自閉症のある0〜22歳を対象にした系統的レビューで、根拠のある実践の一つとされている(まず/つぎボードだけの効果を確かめたものではない)

    • Steinbrenner, J. R.、ほか. Evidence-Based Practices for Children, Youth, and Young Adults with Autism. UNC Frank Porter Graham Child Development Institute, National Clearinghouse on Autism Evidence and Practice, 2020. 該当箇所:Table 3.1(p.28〜29)、p.139「Visual Supports」ファクトシート/系統的レビュー/関連する内容を述べている/参照日 2026-10-22注:まず/つぎボードという道具の名前では評価していない
  5. 日本の公的な手引きでも、絵カードや写真で、これからのことに見通しをもてるようにすることが大切だとされている

  6. 切り替えの前に予告するだけでは、とくに好きな活動を続けたい・嫌な活動を避けたいことが理由のとき、切り替えのときの問題が減らないことがある