「悔しかったね」と気持ちをことばにしてから、次を考える

1回 1〜10分

泣きやみかけた子どもを、大人が抱きよせて話を聞いている

負けた直後は「負けて悔しかったね」と気持ちに名前をつけます。叩く・投げるなどのふるまいだけを止めます。落ち着いたら、どこが悔しかったか、うまくいったか、次はどうするかを一緒に話します。

負けた直後の悔しさは、とても強いものです。大泣きしているときは、話す前に落ち着くのを待ちます。悔しい気持ちは持っていいもの。止めるのは、叩く・投げるといったふるまいです1。

幼稚園の例にも、負け続けて手が出た子が出てきます。気持ちを受け止めてもらって切り替え、友だちと「チームを替えよう」と話し合う姿です2。家でも、落ち着いてから「どこが悔しかった?」「次はどうしたい?」と一緒に考えます。

子どもの気持ちをことばにすることを学ぶ親の講座で、子どもの気持ちの理解が伸びたという研究があります。ただ、講座全体の効果で、この声かけだけの効果ではありません3。

振り返るときは、勝ち負けより「どこがうまくいった?」から始めます4。大人が負けたときに「悔しい! でも楽しかった」と言ってみせると、負けたときの言い方の見本になります5。

声かけの流れ1245

負けた直後

  • 「負けて悔しかったね」
  • 叩く・投げるは止める
  • 大泣きなら、そばで待つ

落ち着いたら

  • 「どこが悔しかった?」
  • 「どこがうまくいった?」
  • 「次はどうしたい?」

大人が負けたとき

  • 「悔しい! でも楽しかった」
  • 「おめでとう」

オーストラリアとアメリカの保護者向けの情報、文部科学省の幼稚園教育要領解説(2018年)より。

試し方

  1. 負けて泣いたり怒ったりしたら、まず「負けて悔しかったね」と気持ちをことばにする23
  2. 叩く・カードを投げるなどは止める。「悔しいのはいいよ。でも投げるのはなし」と、気持ちとふるまいを分けて伝える1
  3. 大泣きしているときは、話す前に、そばで落ち着くのを待つ1

    このときの関わり方は、そばにいて待つタイムインと同じです

  4. 落ち着いたら「どこが悔しかった?」「次はどうしたい?」と一緒に考える。「もう1回やる」「チームを替える」など、子どもの案も聞く2
  5. 勝ち負けの話から始めず、「どこがうまくいった?」と聞く4
  6. 大人が負けたときも、「悔しい! でも楽しかった。おめでとう」と言ってみせる45

止める・変える目安

合わないときは

試したことを記録する

気をつけること

関連する困りごと

出典

  1. Playing fair: tips for kids & parents. Raising Children Network(オーストラリアの子育て情報サイト), 2026-07-24. 節「What to do when…」

  2. 幼稚園教育要領解説(平成30年2月). 文部科学省, 2018-02. 第1章第2節「道徳性・規範意識の芽生え」(印刷 p.55〜56)、第1章第4節3(4)(印刷 p.105)

  3. Havighurst, S. S.、Wilson, K. R.、Harley, A. E.、Prior, M. R.、Kehoe, C.. Tuning in to Kids: improving emotion socialization practices in parents of preschool children--findings from a community trial. Journal of Child Psychology and Psychiatry, 51(12), 1342–1350, 2010. 抄録

    Wilson, K. R.、Havighurst, S. S.、Harley, A. E.. Tuning in to Kids: an effectiveness trial of a parenting program targeting emotion socialization of preschoolers. Journal of Family Psychology, 26(1), 56–65, 2012. 抄録

  4. Teaching Your Child to Be a Good Sport. KidsHealth(Nemours。米国の小児医療団体の保護者向け情報), 2023-10. 節「How Can Kids Learn…」「How Can I Model…」

  5. Preschooler friendships: how they develop & tips to help. Raising Children Network(オーストラリアの子育て情報サイト), 2018-05-17. 節「Coping with winning and losing」