「今日はここまで」と、目標を小さく分ける
研究で検討された方法

「全部」ではなく、「今日はここまで」と1回分の目標を置きます。目標は押しつけず、子どもと一緒に決めます。できたら、その小さな一歩をすぐに認めます。
算数が苦手な小学生の研究があります。「1回に6ページ以上」という近い目標を提案された子は、ひき算が身につき、「できる」という感覚や算数への興味も育ちました。「7回目までに全部」という遠い目標では、目に見える効果はありませんでした1。
目標は、高すぎず低すぎないところに置きます。高すぎて届かないことが続くと、子どもは「できない」と感じやすくなります2。できたら、がんばったことや小さな進歩を、すぐに伝えます3。

近い目標
- 1回に少なくとも6ページ
- ひき算が身につき、「できる」感覚や興味が育った

遠い目標
- 7回目までに全42ページ
- 目に見える効果はなかった
アメリカの、算数が苦手な7〜10歳40人の研究(1981年の論文)より。どちらの目標も提案にとどめ、決めるのは子どもでした。
試し方
- 大きな目標を、1回でできる小さな目標に分ける。「ドリル1冊」ではなく「今日はこのページまで」1
研究では、「7回目までに全部」ではなく「1回に少なくとも6ページ」という目標でした
- 目標は押しつけない。「今日はどこまでにする?」と提案して、決めるのは子どもにする1
- 目標は、高すぎず低すぎないところに置く2
- できたら、結果だけでなく、がんばったことや小さな進歩をすぐに伝える3
止める・変える目安
- 小さな目標でも届かない日が続くときは、目標をもっと小さくするか、その日はおしまいにする
- 「やりたくない」と強くいやがるときは、目標の話をいったんやめる
合わないときは
- 1ページを半分にするなど、目標をもっと小さくする
- 目標に届かなくても、続けたことを認める
- 大人がまちがえて、やり直すところを見せる
気をつけること
- 研究は、算数が苦手な7〜10歳の子40人が、ひき算の自習で試した40年以上前の小さなものです。ほかの勉強や運動、家で試したときの効果は、確かめられていません
関連する困りごと
出典
Bandura, A.、Schunk, D. H.. Cultivating competence, self-efficacy, and intrinsic interest through proximal self-motivation. Journal of Personality and Social Psychology, 41(3), 586–598, 1981. p.586 抄録、p.588「Subjects」、p.589「Treatment Conditions」
Building Blocks for Healthy Self Esteem in Kids. HealthyChildren.org(米国小児科学会), 2024-07-24. 4. A sense of personal competence and pride
Building Blocks for Healthy Self Esteem in Kids. HealthyChildren.org(米国小児科学会), 2024-07-24. 10. A sense of encouragement, support & reward