粘土遊び
- 運動・感覚
- 言語・コミュニケーション
2〜3歳、3〜5歳(園児)|1回 10〜15分

粘土をつぶす、ちぎる、丸める、のばすなどして遊びます。触るのが苦手な子は、麺棒や型抜きなどの道具から始めます。作ったものはケーキや動物に見立てて、ごっこ遊びに使います。
大人も隣で、一緒にこねてみます。「つめたいね」「べたべたするね」と感触をことばにします。作っているものの大きさや色も、話題にします4。型や道具がなくても、手だけで作ってみるよう誘ってみてください3。
同じ粘土でも、遊び方は子どもによってちがいます。薄くのばしてクッキーを作る子もいれば、ひものようにしたり、ちぎったりする子もいます14。その子の遊び方に合わせて、麺棒や型抜き、アイスの棒などを出します。
小さく丸めた粘土や、粘土に押しこんで遊ぶ小さな物にも気をつけます。子どもの口の大きさは直径約4cmで、これより小さいものは口に入る可能性があります15。
期待すること

つぶす・押す・つまむ・丸めるなどで、手と指の力や動きを育てることをねらいます。アメリカの発達の目安の資料は、書く・ボタンをとめる・切るに使う手と指の筋肉を育てる遊びとして、粘土を勧めています。1


作ったものをケーキや動物に見立てて、ごっこ遊びやことばのやりとりを楽しみます。4

落ち着いた、静かな遊びにもなる、とされています。4
療育での使われ方
- イギリスの公的な医療機関の、子どもの作業療法部門は、手と指の力をつける家庭向けの遊びに粘土を使っています。こぶしでつぶす、両手で丸める、指で穴をあける、細長くしてつまんでとげをつける、などです。567
- はさみを使う前の遊びとしても挙がっています。指先で小さく丸めて「たまご」にしたり、細長くした粘土をはさみで細かく切ったりします。89
- 触覚を育てる遊びの1つにも挙がっています。児童発達支援ガイドラインの「運動・感覚」にも、触覚などの感覚を遊びを通して使えるよう支えることや、感覚の過敏さや鈍さをふまえた環境の調整が含まれています。1011

1歳半ごろまで
- 粘土はまだ早い
- 手づかみ食べ・お風呂・きれいな砂で感触を楽しむ

よちよち歩きのころ
- つつく・たたく・にぎる
- 隠して見つける
- 物を押しこむ

幼児
- 誕生日のケーキや動物を作る
- ごっこ遊びに使う
西オーストラリア州政府の子どもの保健サービスの、保護者向け資料(2023年)より。
用意するもの
- 粘土
- 粘土板か敷物
- 麺棒、型抜き
- アイスの棒、ストロー
- 汚れてもよい服
遊び方
- 汚れてもよい服で、敷物の上で始める。粘土をつぶす、押す、つまむ、丸める1312
小麦の入った粘土を触って、アレルギーの症状が出る子どももいます。重い食物アレルギーのある子には、小麦の入っていない粘土のほうが望ましいとされています。
- 触るのを嫌がるときは、麺棒や型抜きで遊ぶ。慣れてきたら、手で触ってみる410
触りたくないものは、無理に触らせません。
- ちぎって丸める、両手で転がしてへびにする、麺棒でのばして型で抜く56
- 作ったものでごっこ遊びをする。ケーキやピザを作って切る、焼くまねをする、顔や動物を作る413
小麦粉と塩で作る手づくり粘土は、少しなら口に入れても害はないとされますが、塩辛いので食べさせないようにします。食べたがる子には、食べられる生地にします。
- 何を作るかは子どもに任せる。作ったものより、粘土で遊ぶことを楽しむ4
やさしくする
- 大人が作って見せ、子どもはつつく・たたく・にぎるだけにする
- 麺棒や型抜きなどの道具だけで触る
- やわらかい粘土にする
むずかしくする
- 指先で小さな玉を作る。細長くした粘土をつまんで、とげをつける
- 平らにのばして、棒で絵や名前をかく
- 細長くした粘土を、子ども用のはさみで細かく切る
止める目安
- 嫌がったら無理に触らせず、その日はおしまいにする
- 手が疲れた・痛いと言うときは、手を振ってほぐして休む
気をつけること
- 粘土遊びは作業療法の資料で勧められていますが、粘土遊びだけの効果を調べた研究は見つかっていません
- 手づくりの粘土を作るときは、熱い生地やコンロ、やかんのまわりで、大人がずっとそばで見ます。燃えやすいものや有害なものは使わず、色は食用の色素でつけます
あわせて試せる工夫
関連する困りごと
出典
CDC's Developmental Milestones. Centers for Disease Control and Prevention(米国疾病予防管理センター), 2026-02-17. 3歳のページ「More Parenting Tips and Activities」
保育所保育指針(平成29年厚生労働省告示第117号). 厚生労働省, 2017-03-31. 第2章 2(2)オ(イ)①
保育所保育指針解説. 厚生労働省, 2018-02. 1歳以上3歳未満児「表現」内容①の解説(印刷 p.175、PDF 180枚目)
Play and Learning 9: Messy play. Child and Adolescent Health Service – Community Health(西オーストラリア州政府), 2023-06. p.1(冒頭の箇条、What you can do、Some activities to try)、p.2「Keeping your child safe」
Play and Learning 10: Playdough. Child and Adolescent Health Service – Community Health(西オーストラリア州政府), 2023-06. p.1(冒頭、What you can do、Some activities to try)
Hand and Finger Strengthening Activities. Aneurin Bevan University Health Board, Occupational Therapy Service for Children and Young People(英国ウェールズの子どもの作業療法部門). p.1〜2「Playdough Activities」
Developing Hand Strength. NHS Borders, Children and Young People's Occupational Therapy Service(英国の子どもの作業療法部門。NHS Greenwich の資料をもとに作成). p.1「General tips」、p.2「Activity ideas」、p.4(粘土の活動)
Let me: develop hand strength(Leaflet No.418 第2版). Leicestershire Partnership NHS Trust, Children's Occupational Therapy(英国の子どもの作業療法部門), 2020-06. p.2「Where should we begin?」「Activities that you might like to try」、p.3「How can I make practice fun?」
Pre-Scissor Activities / Grading Cutting Activities. Aneurin Bevan University Health Board, Occupational Therapy Service for Children and Young People(英国ウェールズの子どもの作業療法部門), 2020-05. p.1「Pre-Scissor Activities」「Ready to give scissors a try?」
Scissor Skills. Oxford Health NHS Foundation Trust, Oxon Children's Therapies(英国の子どものリハビリ部門). 「Developing cutting skills」の1回切りの例
Tactile System. NHS Borders, Children and Young People's Occupational Therapy Service(英国の子どもの作業療法部門). p.2
児童発達支援ガイドライン(令和6年7月). こども家庭庁 支援局 障害児支援課, 2024-07. p.19〜20「(イ)運動・感覚」
保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版). 厚生労働省, 2019-04. p.46「D.食物・食材を扱う活動」
Play and Learning 10: Playdough. Child and Adolescent Health Service – Community Health(西オーストラリア州政府), 2023-06. p.2「Keeping your child safe」
幼稚園教育要領解説(平成30年2月). 文部科学省, 2018-02. 第2章第3節「環境の構成の意味」(印刷 p.240)
子ども安全メール Vol.544 おもちゃなど小さなものを誤飲する事故に注意!. 消費者庁. 本文

