自然遊び・散歩
- 言語・コミュニケーション
- 運動・感覚
- 認知・行動
2〜3歳、3〜5歳(園児)、6〜8歳(小学校低学年)|1回 15〜30分

家の近くの道や公園を、子どもの速さで歩きます。葉っぱやどんぐりを拾ったり、虫を見つけたりして、見つけた物について一緒に話します。拾った物は、色や形、大きさで並べて比べます。
家の近くの道や公園を、子どもの速さで歩きます。目的地までの道のりは、子どもにとって新しい発見の連続です。子どもが見つけた物を一緒に見たり、気づいた場所に一緒に行ったりして、付き合ってみます1。
子どもが葉っぱを拾って「見て見て」と持ってきたら、「きれいね。真っ赤だね」と受け止めます。「どこで見つけたの?」と一緒に探すと、子どもはもっと集めたり、ちがう形や色の葉を探したりするようになります3。
拾った物は、口に入れてしまうことがあります。東京都の保護者への調査では、公園でどんぐりを口に入れていた、植え込みの葉や花を食べようとした、という声がありました10。ハチの巣がありそうな切り株や朽ちた木、地面の穴のまわりは、遊ぶ前に確かめます。ハチが近くに来たら、払ったり走ったりせず、ゆっくり離れます11。虫よけは表示どおりに使い、子どもの手や目、口、傷には塗りません。草むらを歩いたあとは、服にダニがついていないか見ます12。
期待すること

見つけた物を見せ合って話すうちに、知っていることばが増えていくことをねらいます。公園を歩いた親子は、屋内の施設にいたときより、自然についていろいろなことばを使っていた、という研究があります。14

葉っぱや木の実を集めたり、色や形を比べたりします。季節で草花や木が変わることにも気づいていきます。5


風、草花や雨のにおい、虫や鳥の声など、いろいろな感覚を心地よく感じます。触られるのが苦手な子でも、風なら無理なく肌で感じられる、とされています。2
療育での使われ方
- 長浜市の療育センターは、児童発達支援の活動に散歩を取り入れているグループがある、としています。ことばのやりとりや感覚、全身の運動の機会として、家庭でも親子で散歩をすることを勧めています。12
- 同じセンターでは、雪が降ると雪遊びをすることもあります。雪の状態に合わせた力の入れ方や、友だちとのやりとりを経験する遊びとして紹介しています。6
- 児童発達支援ガイドラインは、自然や社会のできごとも環境として考えて支援するよう求めています。近くの公園などを屋外遊びに活用することも挙げています。支援プログラムの例にも「散歩」があります。7

見る・聞く
- 景色や植物、生き物、乗り物
- 虫や鳥の声、乗り物の音

におい・肌
- 草花のにおい、雨のにおい
- 全身に受ける風

体を動かす
- 歩くことは全身の運動
- 慣れたら速さを変える・坂道を歩く
長浜市の療育センターの、保護者向けの通信(2017年)より。
用意するもの
- 帽子、水筒(リュックに入れる)
- 歩きやすい靴(つま先の閉じた靴)
- 拾った物を入れる袋や箱
- 虫めがね、図鑑(あれば)
- 手をふくもの
遊び方
- 帽子をかぶり、水筒はリュックに入れる。拾った物を入れる袋も持って出かける8
遊びに夢中な子には、大人が休憩と水分補給を勧めます。
- 手をつないで歩く。ガタガタ道や坂道、落ち葉の上も歩いてみる12
- 子どもが見つけた物を、一緒に見る。「きれいね」「どこで見つけたの?」とことばにして、一緒に探す13
- 拾った葉っぱやどんぐりを、色や大きさ、形で並べて比べる5
アリの行列をじっと見たり、ダンゴムシをさわって形が変わるのに驚いたりします。生き物は大切に扱います。
- 帰ったら、石けんで手を洗う9
やさしくする
- 家のまわりを少しだけ歩く。大人が「○○があるよ」と見つけて見せる
- 葉っぱ1枚、どんぐり1つなど、拾う物を1つにする
- 拾った物を、箱に入れるだけにする
むずかしくする
- 「赤い葉っぱ」「とがった葉っぱ」など、探す物を決めて探す
- 虫めがねで、葉や花をよく見る
- 季節ごとに同じ木を見に行き、変わったところを話す
止める目安
- 顔が赤い、ひどく汗をかいているときは、日かげや涼しい所で十分に休む
- 拾った物を何度も口に入れようとするときは、拾うのをやめて、見る・歩くだけにする
気をつけること
- 自然遊びの研究の多くは海外の園で行われ、発達が気になる子は対象外でした。自閉症の子の研究は、乗馬など専門家が行うプログラムが中心です。家での散歩や自然遊びの効果は、まだわかっていません
- 小さな子が拾う遊びをするときは、口や鼻に入れないよう、そばで見ます。拾った物やきのこ、植物は、口に入れないよう伝えます
- 子どもだけで海や川で遊ばないようにします。膝くらいの深さでも流されることがあります。ため池や用水路など、危ない場所で遊ばないよう、ふだんから話しておきます
あわせて試せる工夫
関連する困りごと
出典
療育通信「あそびのまなび」2015年10月「さんぽ1」. 長浜市(児童発達支援センター及びこども療育センター), 2015-10. 「ガタガタ道を歩いてみましょう」「手をつないでみましょう」「お話をしましょう」「興味関心に合わせてみましょう」
療育通信「あそびのまなび」2017年10月「さんぽ」. 長浜市(児童発達支援センター及びこども療育センター), 2017-10. 本文(「見る」「聞く」「嗅ぐ」「皮膚を刺激する」「全身を動かす」)
保育所保育指針解説. 厚生労働省, 2018-02. 印刷 p.177(1歳以上3歳未満児・表現の内容③)
Cameron-Faulkner, T.、Macdonald, R.、Serratrice, L.、Melville, J.、Gattis, M.. Plant Yourself Where Language Blooms: Direct Experience of Nature Changes How Parents and Children Talk about Nature. Children, Youth and Environments, 27(2), 110-124, 2017. 抄録
保育所保育指針解説. 厚生労働省, 2018-02. 印刷 p.159(1歳以上3歳未満児・環境の内容の取扱い②)、p.241(3歳以上児・環境の内容④)、p.246(3歳以上児・環境の内容⑨)
保育所保育指針(平成29年厚生労働省告示第117号). 厚生労働省, 2017-03-31. 第2章 3 ウ 環境(イ)内容①③⑤
療育通信「あそびのまなび」2018年2月「自然で遊ぼう(雪遊び)」. 長浜市(児童発達支援センター及びこども療育センター), 2018-02. 「触れてみよう」「全身を使ってみよう」「友だちとの関わり」「見てみよう」
児童発達支援ガイドライン(令和6年7月). こども家庭庁 支援局 障害児支援課, 2024-07. p.16「(3)児童発達支援の環境」、p.45「3.施設及び設備」、別添3 支援プログラムの様式パターンのイメージ(参考①)(PDF 82枚目)
こどもを事故から守る!事故防止ハンドブック(令和8年3月版). こども家庭庁 成育局安全対策課, 2026-03. p.13「こどもの熱中症(0歳以上)」注意ポイント2、「ぶら下げていた水筒が転倒により腹部にあたる事故(3歳以上)」注意ポイント1
みんなで見守り「こどもの熱中症」を防ぎましょう!. こども家庭庁. 「無理をせず、適度に休憩しましょう」
About Hand Hygiene as a Family Activity. Centers for Disease Control and Prevention(米国疾病対策センター), 2024-04-17. 「Give frequent reminders」
令和2年度 ヒヤリ・ハット調査「誤飲等による乳幼児の危険」調査報告書. 東京都 生活文化局, 2021-06. 印刷 p.88(PDF 91枚目)「その他:外出時に落ちているもの」
Gaines, N.. 10 Tips to Protect Your Child from Insect Stings. HealthyChildren.org(米国小児科学会), 2026-10-21. 「How to help prevent bee, wasp & other insect stings in children」
Outdoor Play and Safety for Children in ECE. Centers for Disease Control and Prevention(米国疾病対策センター), 2026-09-29. 「Protect children from bug bites」


