ごっこ遊び・見立て遊び
- 人間関係・社会性
- 言語・コミュニケーション
2〜3歳、3〜5歳(園児)

子どもが今している遊びをよく見て、大人も一緒に加わります。ときどき、一段先の遊び方を見せます。車を走らせる・人形に食べさせる、から、積み木をドーナツに見立てる、役になりきる、へと少しずつ広げます。
ごっこ遊びは、ある日いきなり始まるものではありません。車を押す、積み木を積む、人形に食べさせる。こうした遊びが土台になって、見立てや、役になりきる遊びが出てきます5。アメリカの目安では、2歳半ごろに積み木を食べ物にして人形に食べさせ、4歳ごろに先生やヒーローになりきるようになります4。
大人は、子どもの今の遊びに加わって、少し先の遊び方を見せます。自閉症の子どもの遊びの研究では、遊びを課題のように教え込むと、ほかのおもちゃや場面に広がりにくいと指摘されています6。子どもが思いついた見立てに大人が乗って、ことばを添えて広げていきます2。診断のない子どもの研究をまとめた報告では、ごっこ遊びが発達に欠かせないとまでは言えない、とされています12。
ままごとの小物は、口に入る大きさのことがあります。子どもの口は直径約4cmで、それより小さい物は誤飲の原因になることがあります15。おもちゃなど小さな物での窒息は、0歳〜6歳くらいの子どもで注意が呼びかけられています。おもちゃは対象年齢を守って使います14。
期待すること

療育の場では、見立て遊びやごっこ遊びを通して、少しずつ人と関わる力を育てることがねらいにされています。1

ごっこ遊びの中で、大人があいさつや音のことば、役に合ったことばを使います。ことばの感覚や語彙を豊かにするとされています。2

大人と一緒にひとつの遊びをする時間を長くすることをねらいます。自閉症の幼児の研究では、保護者が専門家に教わって遊ぶと、この時間がいちばんはっきり伸びました。78

遊びの種類を増やし、一段ずつ上の遊びへ進めることをねらいます。ただ、自閉症の幼児の研究では、見立てやふりが増えたかどうかは研究によって分かれ、遊びのレベルの差が半年後には残らなかった研究もあります。891013
療育での使われ方
- 自閉症の幼児の支援には、子どもの今の遊びに大人が加わり、一段上の遊びへ広げるプログラムがあります。アメリカの実践のまとめでは、ふだんの活動の中で行う支援のうち、根拠の基準を満たすものに入っています。611
- 保護者が専門家に教わって遊ぶ形でも、くらべた研究がいくつもあります。789
- こども家庭庁の児童発達支援ガイドラインにも、体や感覚を使う遊びから、見立て遊び・ごっこ遊びへ進める支援が挙げられています。1

本来の使い方で遊ぶ
- 車を押す
- 積み木で作る
- 人形に食べさせる

見立てる・人形を生きているように扱う
- 積み木をドーナツにする
- 人形を歩かせて寝かせる

役になる
- お母さん・お父さんの役
- ヒーローの役
左から順に積み上がるとされる段階です。自閉症の子どもの遊びを研究するアメリカの研究者の論考(2013年)より。
用意するもの
- 布・箱・積み木など、いろいろな物に見立てられるもの
- 人形やぬいぐるみ
- エプロンやままごとの道具
- 台所の安全な道具
遊び方
- 子どもの今の遊び方を見る。車を押す・人形に食べさせるなどの遊びか、積み木をドーナツにするなどの見立てか5
- 子どもと同じ遊び方で一緒に遊ぶ。子どものしていることをまねたり、ことばにしたりして、思いつきに乗る67
- ときどき、一段先の遊び方を見せる。積み木を食べ物にして人形の口に運ぶ、積み木を電車にして「出発します」と動かす、など34
- 布・箱・エプロン・ままごとの道具を足して、子どものイメージに応えて広げる2
- あいさつや返事、「ジュージュー」「もぐもぐ」などの音のことばを添える。大人も役になって、子どもが作った料理を食べるまねをする24
やさしくする
- 見立てがまだなら、車を走らせる・人形に食べさせる遊びを、一緒に楽しむところまでにする
- 大人の服や帽子で、着せ替えをして遊ぶ
むずかしくする
- 人形を歩かせてベッドに寝かせるなど、人形を生きているように動かす
- お母さん・お父さんの役や、ヒーローの役になりきる
- 好きな絵本の場面を、ごっこ遊びでやってみる
止める目安
- 楽しめていないときや、見立てを教え込むようになったときは、一段前の遊びに戻る
- 嫌がったら、その日はおしまいにする
気をつけること
- 研究の多くは、自閉症の幼児に、専門家か、専門家に教わった保護者が行ったものです。家で保護者だけで遊んだときの効果は、まだわかっていません
- 年上のきょうだいのおもちゃには、小さな部品があることがあります。対象年齢になるまでは、手の届かない所にしまいます
- ビー玉やおはじき、おもちゃの磁石を飲み込んだ事故は、4〜6歳でも起きています。磁石はいくつも飲み込むと、腸に穴があくおそれがあります
- ボタン電池を使うおもちゃは、電池が取り出せないようにカバーを固定します
- 本物の食べ物でままごとをするときは、口に入れたまま遊ばせないようにします
- ビーズなどの小さな物を、鼻や耳に入れてしまうこともあります
あわせて試せる工夫
関連する困りごと
出典
児童発達支援ガイドライン(令和6年7月). こども家庭庁 支援局 障害児支援課, 2024-07. p.22「第3章 2(1)本人支援(オ)人間関係・社会性」<遊びを通じた社会性の促進>「感覚・運動遊びから象徴遊びへの支援」
保育所保育指針解説. 厚生労働省, 2018-02. 第2章 2 エ 言葉 内容④(p.166)・内容⑤(p.166〜167)
保育所保育指針解説. 厚生労働省, 2018-02. 第2章 2(1)基本的事項(p.132)、ウ 環境 内容②(p.154)
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子ども安全メール Vol.544 おもちゃなど小さなものを誤飲する事故に注意!. 消費者庁. 本文(事例と、特に気を付ける点)


