食事中に座っていられない・遊び食べ

2〜3歳、3〜5歳(園児)
食べ始めてすぐ、いすから降りて部屋を歩き回る。座っていても、食べ物をこねたり落としたりして遊び、なかなか食べ終わらない。
2015年の全国調査では、2歳台の子の保護者がいちばん多く挙げた食事の困りごとは、「遊び食べをする」でした。年齢が上の子ほど少なくなっています1。3歳以上では、「食べるのに時間がかかる」がいちばん多くなります2。
幼児は注意が続く時間が短く、20分座っているのも難しいことがあります。ときどきいすの上で動いたり、席を離れたりするのはかまわないとされています。ただ、食べるのは座っているときだけにします3。口に食べ物を入れたまま遊んだり走ったりすると、誤って吸い込むおそれがあるからです8。
座っていられないときは、おなかのすき具合、いすとテーブルの高さ、テレビやおもちゃを見直してみてください456。手先の動きは、まだ育つ途中です。こぼしたり汚したりするのは、わざととは限りません7。
時間がかかること自体が、悪いとは限りません。6〜11歳の親子の実験では、食事を10分ほど長くすると、子どもは野菜や果物を多く食べ、ゆっくり食べていました9。もともと小食の子もいます。成長曲線にそって育ち、バランスよく食べられていれば、問題はないとされています10。
日本の2〜6歳の子の保護者への、厚生労働省の全国調査(2015年)より。
3歳以上では、どの年齢でもいちばん多い困りごとでした。同じ全国調査(2015年)より。
考えられる理由

幼児は注意が続く時間が短い。食事のあいだずっと座っているのは、まだ難しい3

おやつや飲み物の時間・量によって、食事の時間におなかがすいていない4

足が床につかない、テーブルが高いなどで、姿勢が安定しない。体を支えるのに力を使っている5

テレビやおもちゃが目に入り、気が散りやすい6

手先の動きが育つ途中。こぼしたり汚したりするのは、わざととは限らない7
試せる工夫

食事の始まりと終わりを、毎回同じ流れにする
立ち歩いたり遊んだりして、食事がだらだら長引くとき

おやつの時間と量を決めて、おなかをすかせて食卓へ
おやつや飲み物のあと、食事の時間におなかがすいていないように見えるとき

いすと机の高さを、体に合わせる
食卓のいすでも、足がぶらぶらしていたり、前かがみでかき込むように食べたりするとき

食卓の環境を整える(一緒に食べる・画面を消す・時間を決める)
食事中にテレビがついていたり、食卓におもちゃがあったりするとき

何がよかったかを、具体的にほめる
座って食べられた時間を、ことばにして伝えたいとき
止める・変える目安
- 約束のことで食卓が言い合いの場になっているときは、約束を「座って食べる」の1つだけにする
- おなかがすいて機嫌が悪くなりすぎるときは、おやつを少し早めるなど、子どもに合わせる
- 座りにくそうにしたり、痛がったりするときは、元に戻して別の合わせ方を考える
- 食卓がしかる場や我慢の場になっていると感じたら、ルールを減らして、楽しく過ごすほうを選ぶ
- ほめられると照れて遊びが止まったり、嫌がったりするときは、声を小さく短くするか、あとで落ち着いたときに伝える
出典
平成27年度 乳幼児栄養調査結果の概要. 厚生労働省, 2016. p.15(PDF 13枚目)「(4)現在子どもの食事について困っていること」図16
平成27年度 乳幼児栄養調査結果の概要. 厚生労働省, 2016. p.15(PDF 13枚目)「(4)現在子どもの食事について困っていること」図16
Toddlers and mealtime behaviour. Better Health Channel(オーストラリア・ビクトリア州保健省), 2024-07-31. 見出し「Toddlers sitting down to eat」
Family mealtimes: why they're important & how to make them fun. Raising Children Network(オーストラリアの子育て情報サイト), 2025-09-30. 見出し「2. Reduce the rush」
厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. p.18(PDF 22枚目)「(3)食事の適量を理解し、小食、偏食を減らす」
Healthy eating habits for children. Raising Children Network(オーストラリアの子育て情報サイト), 2024-02-20. 本文(決まった時間の食事と間食、間食の量の記述)
厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. p.20(PDF 24枚目)コラム「幼児期前半の食具食べ(スプーン)の発達と支援」
Selective Eating – The Importance of Seating and Positioning. Swansea Bay University Health Board, Department of Nutrition and Dietetics(英国ウェールズの公的医療機関の栄養・食事療法部門), 2024-02. 本文(姿勢と足の置き方、Things to consider)
Fussy eating in children: what to do. Raising Children Network(オーストラリアの子育て情報サイト), 2025-09-30. 見出し「How to help fussy eaters enjoy mealtimes」
Healthy eating habits for children. Raising Children Network(オーストラリアの子育て情報サイト), 2024-02-20. 本文(食事中に気が散るものを避ける記述)
Toddlers and mealtime behaviour. Better Health Channel(オーストラリア・ビクトリア州保健省), 2024-07-31. 見出し「Toddlers sitting down to eat」
Kerzner, B.、Milano, K.、MacLean, W. C. Jr.、Berall, G.、Stuart, S.、Chatoor, I.. A Practical Approach to Classifying and Managing Feeding Difficulties. Pediatrics, 135(2), 344–353, 2015. p.347 Table 3「Feeding Guidelines for All Children」
Toddlers and mealtime behaviour. Better Health Channel(オーストラリア・ビクトリア州保健省), 2024-07-31. 見出し「Making a mess at mealtime」
Kerzner, B.、Milano, K.、MacLean, W. C. Jr.、Berall, G.、Stuart, S.、Chatoor, I.. A Practical Approach to Classifying and Managing Feeding Difficulties. Pediatrics, 135(2), 344–353, 2015. p.347 Table 3「Feeding Guidelines for All Children」
こどもを事故から守る!事故防止ハンドブック(令和8年3月版). こども家庭庁 成育局安全対策課, 2026-03. p.5「食事中に食べ物で窒息」注意ポイント3
食品による子どもの窒息・誤嚥(ごえん)事故に注意!. 消費者庁, 2021-01-20. 本文(食べるときの注意)
Dallacker, M.、Knobl, V.、Hertwig, R.、Mata, J.. Effect of Longer Family Meals on Children's Fruit and Vegetable Intake: A Randomized Clinical Trial. JAMA Network Open, 6(4), e236331, 2023. Results
厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. p.18(PDF 22枚目)「(3)食事の適量を理解し、小食、偏食を減らす」