よくかまずに飲みこむ・丸のみする

2〜3歳、3〜5歳(園児)、6〜8歳(小学校低学年)
ごはんを口いっぱいにほおばって、数回かんだだけで飲みこむ。お茶で流し込むこともある。きょうだいと一緒だと、さらに急いで食べる。
日本の調査では、「早食い、よくかまない」に困っている保護者は、2歳台でいちばん多くいました。3歳以上では少なくなりますが、どの年齢にもいました1。
理由のひとつは、一口の大きさです。一口が多いとかみにくく、そのまま飲みこんでしまいます。一口を少し減らし、口の中が空になってから次の一口へ進みます2。食べ物の固さも見てみます。固すぎるときだけでなく、やわらかすぎて、かまなくても飲みこめていることもあります3。
乳歯が生えそろっても、かむ力は大人よりずっと弱いです。大人と同じ料理、とくに固い物や繊維の多い物は、一口を小さくします6。急かされたり、きょうだいと取り合いになったりすると、詰め込みやすくなります4。お茶や水で流し込んでいないかも、見てみてください。ごはんやパンは、水分でのどを潤してから、詰め込みすぎずに食べることが勧められています7。
窒息を防ぐための注意もあります。3歳ごろまでは、えびや貝、おにぎりののり、りんごなども、歯の生え方やかむ力に合わせた大きさに切ります。0〜5歳の子には、乾いたナッツ・豆類、もちや白玉団子、いかやこんにゃくは避けます。ミニトマト、ぶどう、さくらんぼ、個装チーズ、うずらの卵などは、4等分して皮を取ります。食べ物を口に入れたまま、遊んだり話したり寝転んだりさせないようにします8。
「早食い」と「よくかまない」は1つの選択肢です。日本の2〜6歳の子の保護者への全国調査(2015年度)より。

つながりやすいこと
- 一口が大きい
- 歯の生え方に合わない固さ
- 急かされる・取り合いになる

試せること
- 一口を少し減らす
- 口の中が空になってから次の一口
- 歯の生え方に合う固さにする
- 急かさない
日本の研究班の「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド」(2022年)より。
考えられる理由
試せる工夫

ひと口は小さく、ごっくんしてから次へ
一口が大きく、口いっぱいに詰め込みがちなとき

前歯でかじり取る練習をする
小さく切った物が多く、自分で前歯でかじる機会が少ないとき

食べられる食感から、一段ずつ変える
固い物をかまずに飲みこむので、やわらかさを一段戻して進めたいとき

食卓の環境を整える(一緒に食べる・画面を消す・時間を決める)
テレビを見ながら、急いでかきこむように食べるとき
止める・変える目安
- 声かけを嫌がって食事がつらそうなときは、声かけを減らして、切る大きさだけで調整する
- 飲みこみにくそうなときや、むせるときは、その食べ物の大きさや固さを見直す
- 嫌がるときは、無理にかじらせない
- むせるときや飲みこみにくそうなときは、やわらかさや大きさを戻す
- えずく、むせるときは、その形で出すのをやめて、ひとつ前の段に戻す
- 食卓が言い合いになってきたら、その日は先へ進めない
- 食卓がしかる場や我慢の場になっていると感じたら、ルールを減らして、楽しく過ごすほうを選ぶ
出典
平成27年度 乳幼児栄養調査結果の概要. 厚生労働省, 2016. p.15 図16(PDF p.13)「現在子どもの食事について困っていること」
厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. 資料2 Q&A「Q10」の回答(印刷 p.78/PDF p.81)
厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. 資料2 Q&A「Q10」の回答(印刷 p.78/PDF p.81)
日本歯科医学会 重点研究委員会. 小児の口腔機能発達評価マニュアル(第1版). 日本歯科医学会, 2018-03. 各ステージの「食行動(よくある質問とアドバイス)」の表「噛まない(丸のみする)・早食い」(印刷 p.21・29・38・47。PDF のページは印刷ページ+1)
厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. 資料2 Q&A「Q10」の回答(印刷 p.78/PDF p.81)
日本歯科医学会 重点研究委員会. 小児の口腔機能発達評価マニュアル(第1版). 日本歯科医学会, 2018-03. 各ステージの「食行動(よくある質問とアドバイス)」の表「噛まない(丸のみする)・早食い」(印刷 p.21・29・38・47。PDF のページは印刷ページ+1)
授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版). 「授乳・離乳の支援ガイド」改定に関する研究会(こども家庭庁が掲載), 2019-03. 「(3)離乳の完了」(印刷 p.31/PDF p.36)
厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. 「(1)噛むことを体験する」(印刷 p.18/PDF p.22)
日本歯科医学会 重点研究委員会. 小児の口腔機能発達評価マニュアル(第1版). 日本歯科医学会, 2018-03. ステージ5の「食行動」の表「前歯でかじれない」(印刷 p.47/PDF p.48)
厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. 資料1「乳幼児期における口腔機能の発達に対応した食の進め方(1歳頃から6歳頃)」(PDF p.71)
日本歯科医学会 重点研究委員会. 小児の口腔機能発達評価マニュアル(第1版). 日本歯科医学会, 2018-03. ステージ4の「食行動」の表「噛まない(丸のみする)・早食い」(印刷 p.38/PDF p.39)
日本歯科医学会 重点研究委員会. 小児の口腔機能発達評価マニュアル(第1版). 日本歯科医学会, 2018-03. ステージ4・5の「咀嚼機能」の対応(印刷 p.34・44/PDF p.35・45)
厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. 資料1「乳幼児期における口腔機能の発達に対応した食の進め方」の「唾液を吸収して飲み込みづらい食材」(PDF p.71)
こどもを事故から守る!事故防止ハンドブック(令和8年3月版). こども家庭庁 成育局安全対策課, 2026-03. p.5「食事中に食べ物で窒息」注意ポイント1〜3
厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. 資料2 Q&A「Q10」の回答(印刷 p.78/PDF p.81)