すごろく・カードゲーム
- 人間関係・社会性
- 認知・行動
3〜5歳(園児)、6〜8歳(小学校低学年)、9〜10歳|1回 10〜20分

サイコロやルーレットで進むすごろくや、トランプなどのかんたんなカードゲームを、家族で遊びます。はじめは短いすごろくを、大人と1対1で。慣れてきたら、ルールを足したり、作戦を考えるゲームにしたりします。
5〜7歳ごろは、ルールのあるゲームを楽しみ始める時期です。ただ、好きかどうかや、できることには大きな差があります。その子にとって、むずかしいけれど、むずかしすぎないゲームを選びます2。
ビー玉やおはじき、おもちゃの磁石を飲み込む事故は、4〜6歳でも起きています。子どもの口の大きさは直径約4cmで、それより小さい物は口に入ります。磁石を2つ以上飲み込むと、腸に穴があくおそれもあります。年上の子と一緒に遊ぶときは、とくに気をつけます10。
期待すること

順番を待って、代わる練習になります。ことばの支援の資料も、順番の練習の例にかんたんなボードゲームを挙げています。1

覚えておく力、がまんする力、考えを切りかえる力を使う遊び、とされています。作戦のあるゲームでは、先の手を考え、相手に合わせて作戦を変えます。2

勝ち負けのあるゲームは、悔しい気持ちと向き合い、みんなが楽しめるルールを考える場にもなります。園の5歳児の例では、負けが続いて不満な子の気持ちに周りが共感し、ルールを作りかえていました。3

1から順に数字が並んだすごろくで、通るマスの数字を言いながらこまを進めると、数の力が伸びたという研究があります。数字の代わりに色や形を並べたすごろくでは、伸びませんでした。家で保護者と遊んだ研究では、2か月後には、はっきりした差がなくなっていました。45
療育での使われ方
- 児童発達支援ガイドラインは「人間関係・社会性」の領域に、ルールを守って遊ぶ遊びを通した支援を挙げています。大人が入って遊ぶところから、少しずつ社会性を育てます。「認知・行動」では、大小や数などの考え方を育てることも挙げています。6
- 市の療育センターの支援プログラムには、大人が間に入り、ルールのある集団ゲームで社会性を育てる支援があります。小学生以上が通う放課後等デイサービスでは、机の上のゲームで、色や形、数や大小を学びます。ルールのある遊びで、勝ち負けや役割を身につける支援もあります。78

研究者と1対1
- 教室の近くの部屋で、15〜20分を4回(2週間)
- 数の力が伸び、9週間後も続いた

家で保護者と
- 1回10分・週2回以上を8週間お願いした(実際は平均8回ほど)
- 終わった直後は伸びた
- 2か月後には、はっきりした差がなくなった
アメリカの4〜5歳を対象にした2つの研究(2008年・124人、2023年・162組)より。
用意するもの
- 対象年齢に合ったすごろくやボードゲーム
- トランプ
遊び方
- 箱の対象年齢を確かめて、子どもにとってむずかしすぎないゲームを選ぶ。はじめは、サイコロで進むだけの短いすごろくから29
年上のきょうだいのゲームには、小さな部品が入っていることがあります。対象年齢になるまでは、手の届かない所にしまいます。
- 大人が先に1回やって見せる。「ママの番」「○○ちゃんの番」と声に出して、順番を回す1
- 紙に1から順に数字を書いたすごろくでも遊ぶ。こまを進めるときは、通るマスの数字を一緒に言う(3にいて2が出たら「4、5」)5
子どもがまちがえたら、大人が正しく言って、こまを動かしながらくり返してもらいます。
- もめたときの決め方を、くじ引きなどで先に決めておく2
- 慣れてきたら、ルールを思い出して守るのは子どもに任せて、大人の手伝いを減らす2
やさしくする
- 大人と1対1で、マスの少ない短いすごろくにする
- 1と2だけが出るサイコロやルーレットにする
- 待てないときは、子どもが2回、大人が1回の順番にする
むずかしくする
- 数やマークをそろえて出すカードゲームにする
- 先を読んで作戦を考えるゲームにする
- 子どもがルールを説明する役をする
止める目安
- 負けて大泣きしたり怒ったりが続くときは、そこで終える。次は運だけで決まるゲームや、みんなで同じゴールを目指すゲームにする
- 嫌がったり立ち歩いたりするときは、一度やめて、あとでまた誘う
気をつけること
- このページで紹介した2つの研究は、どちらもアメリカの幼い子が対象です。順番やルールを守る力が、家のゲームで伸びるかは、まだわかっていません
- 駒やサイコロ、おはじきは、遊び終わったら数を確かめて箱に戻し、小さい子の手の届かない所にしまいます
あわせて試せる工夫
関連する困りごと
出典
Turn Taking. Doncaster and Bassetlaw Teaching Hospitals NHS Foundation Trust(英国の公的な病院), 2024. p.1「Rules of taking turns」、p.2「Everyday Sharing」「Floor Play」
Enhancing and Practicing Executive Function Skills with Children from Infancy to Adolescence. Center on the Developing Child, Harvard University(米国ハーバード大学). 印刷 p.8(PDF 9枚目)「Executive Function Activities for 5- to 7-year-olds」の「Card games and board games」
幼稚園教育要領解説(平成30年2月). 文部科学省, 2018-02. 第1章第2節「道徳性・規範意識の芽生え」(印刷 p.55〜56)
Ramani, G. B.、Siegler, R. S.. Promoting broad and stable improvements in low-income children's numerical knowledge through playing number board games. Child Development, 79(2), 375-394, 2008. Abstract、Experiment 1「Method」「Results」
Ribner, A.、Silver, A. M.、Elliott, L.、Libertus, M. E.. Exploring effects of an early math intervention: The importance of parent–child interaction. Child Development, 94(2), 395-410, 2023. Abstract、Method「Parent–Child Number Board Game」、Results、Discussion
児童発達支援ガイドライン(令和6年7月). こども家庭庁 支援局 障害児支援課, 2024-07. p.20「(ウ)認知・行動」、p.22「(オ)人間関係・社会性」<遊びを通じた社会性の促進>、p.23<仲間づくりと集団への参加>
支援プログラム(児童発達支援)・支援プログラム(放課後等デイサービス). 鈴鹿市第1療育センター(鈴鹿市社会福祉協議会), 2025-02-25. PDF 1枚目「支援プログラム(児童発達支援)」人間関係・社会性、PDF 2枚目「支援プログラム(放課後等デイサービス)」認知・行動、人間関係・社会性
支援プログラム(北上市立こども療育センター). 北上市立こども療育センター, 2025-03-26. 「本人支援」の支援内容
こどもを事故から守る!事故防止ハンドブック(令和8年3月版). こども家庭庁 成育局安全対策課, 2026-03. p.5「おもちゃなど小さな物で窒息」注意ポイント1・2
子ども安全メール Vol.544 おもちゃなど小さなものを誤飲する事故に注意!. 消費者庁. 本文


