ルールのある遊びに入れない・ルールを守れない

公園で鬼ごっこをする子どもたちから離れて、子どもが一人で立っている

3〜5歳(園児)、6〜8歳(小学校低学年)

鬼ごっこでタッチされても、鬼にならずに逃げ続ける。すごろくでは、自分に都合のいいルールに変えたり、待ちきれずに途中で抜けたりする。園のみんなでする遊びに、入りたがらないこともある。

「遊びには決まりがある」ことは、早くから分かっています。2〜3歳の子でも、人形が簡単な遊びのルールと違うことをすると、抗議したり、やり方を教えたりしました1。それでも、決まった形のルールを分かって最後まで守るのは、6〜7歳ごろまでは難しいとされています2。

遊びでルールを守ることは、アメリカの目安では5歳ごろの項目です。ただ、これは75%以上の子ができる時期です。5歳でできない子も少なくありません3。

ルールを言えることと、そのとおりに動けることは別です。実験では、3歳の子はルールを覚えていても、途中でルールが変わると前のやり方を続けやすいことが分かっています5。遊びの中でも似たことが起きます。ルールを分かっていても、興奮すると忘れたり、時間がかかると嫌になったりします6。ルールのある遊びは、覚えておく・止まる・切り替えるといった力を使います。そのぶん、得意不得意の差も大きく出ます10。

4〜5歳ごろは、自分たちでルールを作るのがおもしろくなる時期です49。5歳の子は、自分で作ったルールを「変えてよいもの」と考えやすく、7歳ごろには簡単に変えなくなりました7。ルールは作ったり作り変えたりできる。そう分かることが、きまりを守る力のもとになるとされています8。自分のルールを言い出したら、みんなで決めるきっかけにできます。

ルールのある遊びの育ち方の目安1234579

2〜3歳ごろ

  • 簡単なルールと違うことをされると、抗議したり教えたりする
  • ルールが途中で変わると、前のやり方を続けやすい(3歳)

4〜5歳ごろ

  • 一緒に遊びやルールを作りたがる(4歳)
  • 自分たちでルールを作るのがおもしろくなる
  • 自分で作ったルールは、変えてよいものと考えやすい(5歳)

5〜7歳ごろ

  • 遊びでルールや順番を守る(5歳の目安)
  • 役割を分けて遊ぶようになる(5〜6歳)
  • いろいろなルールの鬼遊びを経験しておきたい時期(5〜6歳)
  • 決まった形のルールの理解は、6〜7歳ごろまで難しい
  • 自分で作ったルールも、簡単には変えなくなる(7歳)

年齢はおおよそ。アメリカの発達の目安(75%以上の子ができる時期)、文部科学省の幼児期運動指針、オーストラリアの子育て情報サイト、海外の実験研究より。

「分かっている」と「そのとおりに動ける」は別56

分かっていること

  • ルールを言える
  • ルールがあることに気付いている

遊びの中で起きやすいこと

  • 興奮するとルールを忘れる
  • 時間がかかると嫌になって、守らなくなる
  • ルールが変わっても、前のやり方を続ける(3歳ごろ)

保育所保育指針解説と、就学前の子どものカード分けの実験より。

考えられる理由

試せる工夫

止める・変える目安

家でできるあそび

使えるツール

出典

  1. Rakoczy, H.、Warneken, F.、Tomasello, M.. The sources of normativity: young children's awareness of the normative structure of games. Developmental Psychology, 44(3), 875–881, 2008. 抄録

  2. Playing fair: tips for kids & parents. Raising Children Network(オーストラリアの子育て情報サイト), 2026-07-24. 節「How to help children with playing fair: tips」

  3. CDC's Developmental Milestones. Centers for Disease Control and Prevention(米国疾病予防管理センター), 2026-02-17. 5歳のページ(Social/Emotional、目安の基準の説明)、4歳のページ(Social/Emotional)

  4. 幼児期運動指針. 文部科学省(幼児期運動指針策定委員会), 2012-03. 4 幼児期の運動の在り方 (1) 2) 4歳から5歳ごろ・3) 5歳から6歳ごろ

  5. Zelazo, P. D.. The Dimensional Change Card Sort (DCCS): a method of assessing executive function in children. Nature Protocols, 1(1), 297–301, 2006. 抄録

    Diamond, A.、Carlson, S. M.、Beck, D. M.. Preschool children's performance in task switching on the dimensional change card sort task: separating the dimensions aids the ability to switch. Developmental Neuropsychology, 28(2), 689–729, 2005. 冒頭の節「PERCEIVING RELATIONS BETWEEN SEPARATED OBJECTS AND SEPARATING FEATURES OF A SINGLE OBJECT」

  6. 保育所保育指針解説. 厚生労働省, 2018-02. 印刷 p.234(3歳以上児・人間関係の内容の取扱い⑤)

  7. Hardecker, S.、Schmidt, M. F. H.、Tomasello, M.. Children's Developing Understanding of the Conventionality of Rules. Journal of Cognition and Development, 18(2), 163–188, 2017. 抄録

  8. 保育所保育指針解説. 厚生労働省, 2018-02. 印刷 p.223〜224(3歳以上児・人間関係の内容⑪)

    幼稚園教育要領(平成29年3月告示). 文部科学省, 2017. 第1章第2の3(4)「道徳性・規範意識の芽生え」(PDFの7枚目)、第2章 人間関係 内容(11)(PDFの16枚目)

  9. Preschool games & preschooler play ideas. Raising Children Network(オーストラリアの子育て情報サイト). 節「Preschooler play and games with others: what to expect」

    Play & cognitive development in children. Raising Children Network(オーストラリアの子育て情報サイト). 節「How cognitive skills develop in school-age children」

  10. Enhancing and Practicing Executive Function Skills with Children from Infancy to Adolescence. Center on the Developing Child, Harvard University(米国ハーバード大学). 「Executive Function Activities for 5- to 7-year-olds」(印刷 p.8〜9)

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