スプーン・フォーク・箸がうまく使えない

スプーンですくおうとする子どもと、隣でスプーンを使って見せる大人。

2〜3歳、3〜5歳(園児)

スプーンを渡しても、すぐ手で食べてしまう。すくおうとしてもこぼれる。箸を持たせると、手全体で握ってしまう。

スプーンやフォークの前に、手づかみで食べる時期があります。手で持って前歯でかじり取り、一口の量を覚えてから、少しずつ食具を使うようになります1。3歳ごろまでのこぼしは、手と口の動きを合わせる途中の、自然なことです3。

スプーンは、手のひらで握る持ち方から、指で握り、3本の指で持つ形へと変わります。3本の指で持てるようになると、こぼすことが減ります2。大人が使うところを見せて、うまくいかないときは手を添えて教えます9。アメリカの目安では、2歳でスプーンで食べ、3歳でフォークを使うようになります10。

箸を始めるのは、スプーンを3本の指で持てるようになってからが目安です5。はじめは、握り箸や、箸が交差する持ち方がよく見られます。上手に使える目安は5〜6歳です6。保育園や幼稚園の観察でも、5歳児クラスでいわゆる正しい持ち方をしていた子は、一部でした7。

箸やフォークは、口に入れたまま歩いたり走ったりさせないようにします11。

食具を進める順番12456

手づかみ

  • 前歯でかじり取る
  • 一口の量を覚える

スプーン、フォーク

  • 手のひらで握る → 指で握る → 3本の指で持つ
  • フォークはスプーンが上手になってから

箸

  • スプーンを3本の指で持てたら始める目安
  • 上手に使える目安は5〜6歳

日本の研究班の「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド」(2022年)と「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年)より。

いわゆる正しい箸の持ち方をしていた子の割合7
  • 1歳児クラス0%
  • 2歳児クラス2.9%
  • 3歳児クラス8%
  • 4歳児クラス23.8%
  • 5歳児クラス31.2%

山口県の保育園・幼稚園5か所の1〜5歳児クラス499人を、2007年2月に観察した研究より。その前の調査のあと、先生や観察者が持ち方を教えた影響も含むと考えられています。

考えられる理由

試せる工夫

止める・変える目安

出典

  1. 授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版). 「授乳・離乳の支援ガイド」改定に関する研究会(こども家庭庁が掲載), 2019-03. p.31(PDF 36枚目)「(2)離乳の進行」「(3)離乳の完了」

    厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. p.19(PDF 23枚目)

  2. 厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. p.20(PDF 24枚目)コラム「幼児期前半の食具食べ(スプーン)の発達と支援」、資料1「乳幼児期における口腔機能の発達に対応した食の進め方(1歳頃から6歳頃)」(PDF 71枚目)

  3. 日本歯科医学会 重点研究委員会. 小児の口腔機能発達評価マニュアル(第1版). 日本歯科医学会, 2018-03. p.22(PDF 23枚目)、p.30(PDF 31枚目)「食行動」の表(「食具を使わない、使えない」「食べこぼす」)

  4. 厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. p.20(PDF 24枚目)コラム「幼児期前半の食具食べ(スプーン)の発達と支援」、資料1(PDF 71枚目)

  5. 厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. p.20(PDF 24枚目)コラム、資料1(PDF 71枚目)、p.79(PDF 82枚目)Q11

  6. 厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. p.79(PDF 82枚目)Q11、資料1(PDF 71枚目)

  7. 宇都宮通子、五島淑子. 「箸の持ち方・使い方」指導のための基礎的研究―1歳児から5歳児の実態と「伝統型」習得のための要点―. 山口大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 第25号, pp.337–351, 2008-03. p.341 表3(第2回調査)、p.339 表3(第1回調査)

  8. 厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. p.20(PDF 24枚目)コラム「幼児期前半の食具食べ(スプーン)の発達と支援」

  9. 厚生労働行政推進調査事業費補助金「幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援に向けた効果的な展開のための研究」班. 幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド【確定版】. 令和3年度 厚生労働行政推進調査事業費補助金 研究班(国立保健医療科学院が掲載), 2022-03. p.18(PDF 22枚目)「(4)食具(スプーン、フォーク、箸等)の使い方を学ぶ」、p.20(PDF 24枚目)コラム

  10. CDC's Developmental Milestones. Centers for Disease Control and Prevention(米国疾病予防管理センター), 2026-02-17. 18か月・2歳・3歳のページ(3歳はMovement/Physical Development Milestones)

  11. こどもを事故から守る!事故防止ハンドブック(令和8年3月版). こども家庭庁 成育局安全対策課, 2026-03. p.12「歯磨き中に歯ブラシでの喉突きなどの事故」注意ポイント4

    子供の歯磨き中の喉突き事故などに気を付けましょう!-6歳以下の子供の事故が多数発生しています-. 消費者庁・独立行政法人国民生活センター, 2017-02-15. p.1(4)、p.3 ④

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